コロナ禍の約3年で多くの方々がダメージを受けた。
特にコロナ初期の飲食業界。
支援金があったとはいえ。
複数の店舗を抱え、複数の従業員を養うオーナーさんは。
本当に計り知れないダメージを負った。
フリーダムに毎月カットに来てくれていた一人の方がまさにそうで。
それでも、その当時は毎回言っていた。
「どうにか頑張るしかない。
とにかくやるしかない」
と言いながら頑張っていた。
その方はこうも言っていた。
「やまない雨はないんで...」
毎月髪を切られながら。
気持ちよさそうな表情をして。
もしかしたら。
その時期は髪を切ってる時間が唯一の癒しだったのかもしれない。
毎回気持ち良さそうにしてくれているのがこちらまで伝わった。
時にはお互いに無言で何も話さず。
時にはお互いの近況を報告しあって。
うちのスパイスを気に入ってくれて購入してくれたり。
それが突然。
2月を境にパタっと来なくなってしまった。
「最近会ってないなー」なんて思っていたら。
昨日、見知らぬ女性の突然のご来店。
お店に入って目が合うや否や。
「突然で申し訳ございません。実はご報告が御座います。
うちの主人が毎月お世話になっていたと思うんですが、
最近来てないと思うんです」
お名前を確認して人物が一致した。
「ここ2、3ヶ月お会いしてないです」
そうお伝えするとこう伝えられた。
「実は前回こちらで髪を切らせて頂いた次の日に亡くなりまして。。」
と。。
「本当に今までありがとうございました。
毎回カッコよくして頂いて、毎回気に入っていました。
ご挨拶が遅くなって申し訳ございません」
と。。
言葉を失って。
記憶がぶり返して。
それからずっと。
その方が言っていた言葉を思い出して。
「やまない雨はない...」って言ってたよね?
雨はようやくやんできたのに。
ここまで耐えてきたのに。
これからって時なのに。
色々な思いが湧き上がりました。
悲しくて、悔しくて。
でもありがたくて、感謝で。
いつも丁寧すぎるほど丁寧な受け答えで。
その方の最後の「ありがとうございます」って言葉が耳に残ってて。
わざわざご丁寧に報告をしにきて頂いた奥様にも感謝ですが。
本当に今までありがとうございました。
出会えてよかったです。
フリーダムに来てくれてありがとう。
ご冥福をお祈りします。
合掌。